ガイド

アンタルヤと地中海地方

アンタルヤ西部

海岸のすぐ向こうにそびえ立つのは、トロス(タウラス)山脈です。コンヤアルトゥ・ビーチからクルラングチュ半島までの全域はベイ山地(オリンポス)国立公園で、国定自然保護区に指定されています。古代にリキア半島と呼ばれたこの地域の歴史は、新石器時代からベルディビへの入植にまでさかのぼります。

アンタルヤからケメルまでは、42キロの道が美しい山の風景の中を貫いています。このリゾートタウンは、周辺の景色に溶け込むよう入念にデザインされており、とっておきの休暇を過ごすのに絶好の環境です。施設の整ったケメル・マリーナでは、町の南にある自然のままの入り江やビーチでヨットを楽しめます。あらゆる種類の高級なお土産物も揃っており、買い物も楽しめることでしょう。マリーナの北にある海岸の遊歩道には、カフェやお店から直接ビーチへ下りる階段があります。ケメル・ビーチは「ブルーフラッグ・ビーチ」です(EU(欧州連合)による「ブルーフラッグ」という造語は、特にきれいなビーチを意味しています)。

チュラル・ビーチから上った所にあるオリンポスの北側には、リキアの英雄ベルレロフォンが翼の生えた馬のペガサスにまたがり、火を噴く怪物キメイラを倒した場所とギリシャ神話が伝えるヤナルタシュ山(標高300メートル)があります。地面から漏れ出すガスが夜に明るく燃えるこの場所は、ビザンチンの人々にとって信仰の地でもありました。
現在はデムレ、またはカレと呼ばれている古代都市ミュラは、フィニケから西に25キロの地点にあります。ここには、早くも紀元前500年頃から人が住んでいました。見事な彫刻を施された紀元前4世紀の墓石が、格調高いローマ劇場を見下ろすように建っています。パタラで生まれた聖ニコラウスは、4世紀にミュラの主教を務め、345年にこの地で亡くなりました。毎年12月に開催される聖ニコラウス記念祭は、太陽が降り注ぐ古代リキアの地中海岸でクリスマス休暇を過ごす観光客で賑わいます。

チャヤーズから船で1時間の島ケコヴァは、絵のように美しい島々、数多くの湾と古代遺跡で有名です。これらの湾は一年中自然の港として使用することができ、ヨットで訪れる人々は手つかずの自然の景色を散策しながら楽しめます。ケコヴァ島の北岸に沿ったアポロニアでは、地震が大地を揺るがして古代の家々を澄んだ海の底へと沈め、海底都市を作り出しました。カレキョイ城(スィメナ)からは、湾や入り江、島々とガラスのように澄んだ海の上を静かに航海する色とりどりのヨットを一望できます。

カシュは紀元前4世紀に、アンティフェロスとして築かれました。現在はリキア人の墓石や石棺、そして劇場だけが残されています。しかし、町の魅力は今もそのままで、トルコの工芸品や皮製品、銅・銀製品、綿の衣類、トルコで忘れてはならない手織りの絨毯などを売る土産物屋を覗きながら通りを散策するのも楽しいものです。 風光明媚なカルカンの道路沿い、カプタシュには美しいビーチがあり、その端にはトルコブルーの洞穴があります。

オリンポスの古代都市は、タフタル山の南側にあります。きょう竹桃と月桂樹の茂みに覆われたオリンポスの谷へは、陸からも海からも行くことができます。静かな池の水面には光が戯れ、浴場のモザイク模様を引き立てます。寺院の門や劇場は、古代からのもので、湾の周りの外壁と塔は中世のものです。

かつては古代リキアの主要な港であったパタラは、曲がりくねった山道をたどって遺跡に下りる手前にあります。ギリシャ神話によれば、アポロはここで誕生したそうです。史実では、聖ニコラウスの生誕の地とされています。ここにはもちろん、興味深い遺跡がたくさんあります。2世紀にその一部が発掘された劇場には、100年に建てられた3つのアーチを持つ門があります。パタラには、素晴らしいビーチもあります。見渡す限り広がる22キロの真っ白な砂浜は、どんなビーチスポーツにも絶好の場所です。まだよく知られていないこの遠く離れた町は、あなただけの隠れ家を見つけたような気分にさせてくれるでしょう。

古代リキアの首都クサントス、現在のトルコのクヌク村は、パタラの北18キロにあります。劇場、ハルピエスの墓、ネレイドの記念碑、アゴラ(集会場)や彫刻を施した柱など、リキア、ローマ、ビザンチン時代の遺跡が融合し、独特の雰囲気を醸し出しています。6キロ先にあるリキアの聖地レトゥーンには、神話でお馴染みの神々、レートー、アポロ、アルテミスに捧げられた3つの神殿が、観光客の訪れを待っています。