ガイド

アンタルヤと地中海地方

アンタキヤ(ハタイ)

アンタキヤ(聖書に登場する町アンティオキア)は、雄大な山々に囲まれた肥沃な平野を流れるアスィ川(オロンテス)に沿った町です。かつてはセレウコス王朝の首都であり、富と贅沢を極めたことで有名でした。その繁栄は商業と文化により、ローマ時代まで続きます。初期キリスト教の時代には、その中心地となり、「クリスチャン」という呼称もこの場所で生まれています。

ハタイ考古学博物館は、世界でも有数のローマ時代のモザイクのコレクションを収蔵しています(土曜・日曜・月曜休館)。これらの素晴らしい石のモザイクは、ほとんどがアンタキヤと近郊のダフネで発掘されたものです。町の郊外には、12使徒の1人聖ペテロの洞窟があります。この教会は、1963年にバチカンにより聖地として認定されました。活気あふれる市場やハビブ・ナッジャール・モスクなども見どころです。

洞窟の南にある鉄の門は、聖書に出てくるアンティオキアに実在した入り口の一つでした。当時とほとんど変わっていない町の古い界隈を散歩していると、聖パウロ、聖ペテロ、聖バルナバや他の人々もこの通りを歩いたことを思い起こさずにはいられないでしょう。町の高台に建つアンティオキア城からは、町や平野を見渡す壮大な景色を楽しめます。

アンタキヤの南には古代のダフネ、ハルビイェがあります。神話では、アポロンが木の妖精ダフネを自分の恋人にしようとしましたが、彼から逃れるため、ダフネは月桂樹の木に変身したと伝えられています。ローマ時代、この町は豪奢な住宅地でした。果樹園や庭園、月桂樹の木々や滝に覆われたこの場所では、美味しい食事も楽しめます。10月は美味しいハルビイェナツメヤシが食べ頃です。素晴らしい月桂樹の香りの石鹸もここで売っています。

アンタキヤから25キロのサマンダーは、自然のままのビーチがあるリゾート地です。町の北にあるセレウキア・ペリア(チェヴリッキ)は、紀元前300年頃に築かれ、聖パウロと聖バルナバがここから最初の布教の旅を始めた頃には、賑やかな港町になっていました。最も興味深い歴史的建造物は、雨水を脇へ流すために作られたティトゥスのトンネルです。今日の水準から見ても、素晴らしい土木技術が用いられています。古代の港や砂浜、肥沃な平野の壮大な景観を一望できるカプスユ村にあるゼウス神殿までのドライブもお勧めです。

アンタキヤからシリアへ行くには、二つの道があります。東のアレッポに向かう道は国境の町レイハンルを通り、南への道はヤイラダーを通り、ラズキエ、トリポリ、ベイルートへと向っています。